研修の課題として、ジャグリング(3ボールカスケード)に取り組んでいる、という方から相談を受けまして、ジャグリング個人レッスンを行ってきました。
その方が、なんというか、とても「教わり上手」だったのですね。
もともとカスケードは独学で練習されていたのですが、
練習はじめはポイントがちょっとずれていて、バラバラな投げをしていたところ、1時間のレッスンが終わると見違えるように、きちんと投げられるようになっていました。
教えていて、とても面白い体験でした。
そこで思い返してみると、いろんな受講生をみてきて共通する「上達する教わり方」があるな、と。
これをまとめてみます。
ジャグリングが上達する教わり方
- 言われた事をそのままやる。
- 言われた事をイメージしてみる。
- 「たのしい」気持ちで取り組む。
言われたことをそのままやる。
教わったことをそのままやる、って当たり前じゃないか、と思われるかもしれませんが、意外とこれができるひとは少ないです。
それは自分の知識や経験からくる「思い込み」による「修正」が入ってしまうからです。
そうするとどうなるか。
教える側からすると、練習していることに「雑音」が入ってきます。
そうすると、少しずつ練習のポイントやフォーカスがずれて行きます。
まず、言われたことを、自分で良し悪しを判断せずに、とにかくそのままやってみる、ということが大切です。
もっともそのためには、教える側が信頼できる存在である必要があるでしょう。
言われたことをイメージしてみる。
言われた事そのままやってみる。
その前に自分のなかでしっかりとイメージをつくる。
今から行うことの過程を、脳裏に浮かべ、練習で気をつけるポイントを明確に意識します。
そして、そのイメージを思い浮かべながら、からだを実際に動かしてみる。
自分の脳とからだを介して練習することをしっかりと咀嚼することで、練習の濃度が上がって行きます。
講師は、正しいイメージを持ってもらえるよう、ここの練習メニューに取り組む前に一呼吸取ってもらう時間を用意するとよいかもしれません。
また、練習メニューのデモンストレーションがきちんとできる必要があります。
楽しい気持ちで取り組む。
上達するひとの口癖は
「たのしい」
であることが多いです。
逆に
「難しい」
と思ってしまうと、上達にブレーキがかかってしまうように思います。
練習する上で、「難しい」「できない」ということに囚われず、
できるだけフラットな心で、練習に取り組み、目の前のことに集中する。
その結果が「たのしい」という言葉なのかもしれません。
講師としては、余計なことを考えずに集中できる環境をつくりだすことが必要ですね。そのために、受講生のテンションをあげるようなゲームだったり、会話だったりが役に立つでしょう。
おわりに
「上手な教わり方」は、ひっくり返して、そのまま「上手な教え方」につながります。ここで書いて来たような練習になるように、レッスンをつくって行きたいです。
この記事で「上手な教わり方」のエッセンスをすべて抽出できた訳ではありません。引き続き、考えて行きたいと思います。
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ピンバック: 「難しい」を「たのしい」に変えるジャグリングレッスン〜続「上達する教わり方」 | 大道芸・ジャグリング「ハードパンチャーしんのすけ」公式サイト